ジャズと占い師

病み上がりで迎えた休日、京都へ行く予定をキャンセル。
静養に努めようと思ったが、馴染みのジャズバーから
「店が移転したの」というメールをもらっていたことを思い出す。

先月の「エジプト料理で迎える新年ホームパーティー」も、
家がすぐ近所なのに仕事の都合で断っていたので、
空堀町のプレオープン中の店舗にいそいそと出かける。

カウンターで隣に座っていた初老の男性が、その道30年のベテラン占い師だと聞き、
思わず、彼の全身を横目で観察してしまう。
穏やかと言えば穏やかな雰囲気を纏ってはいるが、超然としてる様子でもない。


占い師、といえば、福岡・天神の新天町周辺に巣くう、妖怪のようなオバア様が忘れがたくて、
通りで椅子に座っているこの黒装束めいた老婆の前を通るたびに一種異様な雰囲気を嗅ぎ取ったものだ。

一度だけ、ほろ酔い加減ですれ違いざまに目を合わせたら、
感情を窺い知れない彼女の目に私の存在を拒絶されたような、私の思念全てを吸い込まれたような、
なんとも形容しがたい思いに襲われて、一気に酔いが醒めたのを覚えている。


今回の占い師にはこの時ほど感じ入るところがなかったので、
「どっちの方角に進めばいいのか訊いてもらったら?」と言われたのだが、
ありがたく辞退させていただいた。

今もご健在かどうかはまったくもって知らないが、
大阪を離れる前に今度手相でも見てもらおうと、
ジャズに耳を傾けながら、あの不気味な容貌に思いを馳せた。
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by worthy42 | 2010-02-28 20:38 | 情熱と怠惰の断片(日記的)
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