ヒートアイランド

ノワール的なストーリーのそこかしこに織り込まれた男の甘美なセンチメンタリズムが、人間的な温かみを感じさせる稀有な作家、垣根涼介「攻略月間」の第3弾。

ストリートギャングの一団が、プロの泥棒がヤクザ直営のカジノから奪った大金を誤って強奪したことに端を発する決死の挽回策。

この作品の続編となる、『ギャングスターレッスン』を先に呼んでいたことに途中で気付いた。お馴染みの登場人物も魅力的だし、そこそこに疾走感もあっていい。悪くない。更なる続編『サウダージ』も読んでみたくなる。

だが、タイトルほどに”熱く(ヒートアップ)”のめり込めなかった。

第6回大藪晴彦賞、第25回吉川英治文学新人賞をダブル受賞した傑作、『ワイルドソウル』には到底かなわないし、同じく第17回サントリーミステリー大賞・読書賞をダブル受賞した『午前三時のルースター』にも及ばない。

私のこの作家への指標は常にこの2冊(それもデビュー作と2作目)にあるので、どうしても評価は辛くなってしまうか。

どうせなら公平な目で3冊を読み比べてほしい。

ヒートアイランド
垣根 涼介 / / 文藝春秋
ISBN : 4167686015
スコア選択:

評価:B+

ワイルド・ソウル
垣根 涼介 / / 幻冬舎
ISBN : 434400373X
スコア選択:

評価:AA+


午前三時のルースター
垣根 涼介 / / 文藝春秋
ISBN : 416765668X
スコア選択:

評価:A
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by Worthy42 | 2007-03-24 21:29 | 一冊入魂(読書記録)
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