今週の読了帳(11・30~12・06)

『一個人』、『ダカーポ』の「今年最高の本」特集号を購入したのに次いで、
『ダ・ヴィンチ』の「Book of The Year 2009」号も購入。

残るは『このミステリーがすごい』と、『本の雑誌』の特集号を買うのみ。
来週末には両号とも書店に並ぶのでこの2冊と合わせて5冊をまとめ読みして
年末年始に読む本を決める予定。

・・・だったのだが、『1Q84』(村上春樹)を中古で発見して思わず購入してしまう。
もともと村上春樹がそれほど好きではなく、読んだ本も4、5冊ほどで、
もっとも印象に残っているのがオウムサリン事件の被害者の声を集めたインタビュー集、
『アンダーグラウンド』なのだから、我ながら「春樹熱」の低さが窺える。
(ただし、翻訳者としての「ムラカミハルキ」には、とても注目している)

それゆえ、いくら巷で騒がれようとも文庫落ちして読もうと思っていたのだが、
たまたま足を運んだ古本屋で7割引きで発見したのでつい買ってしまった。

ただ、読破するのにとても時間がかかりそうな長編を2冊も購入してしまったので、
読書計画を大きく変更するはめに。ノンフィクション巨編をやめて新書にしようかな。

少なくともハルバースタムの『ザ・コールデスト・ウィンター 朝鮮戦争(上・下)』はまたの機会に。
やはり、未だ読みかけのピューリッツァー賞受賞作『ベストアンドブライテスト』を読了してからにする。

ということで、決定したのは今のところ次の5冊。

・『ダブルジョーカー』
・『小太郎の左腕』
・『1Q84』
・『月野さんのギター』
・『Top of The World』


<今週の読了帳>
・『ミノタウロス』(佐藤亜紀)
評価:☆☆☆☆

20世紀初頭、ロシア革命前夜で混迷を極めるウクライナを舞台に、
田舎地主の息子ヴァーシャは故郷を飛び出し、暴行、略奪などを重ねて
戦時を強かに生き抜くも破滅に向けてひた走る・・・


「本の雑誌」の2007年ベスト1にして、第二十九回吉川英治文学新人賞受賞作。
ピカレスク・ロマン+ノワール+アナーキー小説といった趣で、
成金地主のドラ息子ながら獣性全開で悪行の限りを尽くす主人公の陰鬱なストーリーなのに、
佐藤亜紀独特の優美で華麗な日本語の表現もあって、不思議と静謐で豊穣な読後感をもたらす。

第3回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した『バルタザールの遍歴』でも感じたのだが、
血で血を洗う凄惨で野蛮極まりない内容を佐藤ほど優雅に描く筆力を備えた作家を他には知らない。
というより、佐藤の一連の作品を読むにつけ、同じ日本人が書いた作品だとは到底信じられないのだ。

私個人にとっては、沢木耕太郎のノンフィクションを除けば、
2度、3度読むのに耐えうる日本でただ一人の作家の傑作。
(とはいえ、読者を選ぶ。まずは、『バルタザールの遍歴』から試すのがおススメ)


<ただいま読書中>
・『極限捜査』(オレン・スタインハウアー)
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by worthy42 | 2009-12-06 20:36 | 一冊入魂(読書記録)
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