今週の読了帳(12・07~12・13)

今週は『このミステリーがすごい!2009』と『本の雑誌 2009年度ベスト10』を購入。
前もって購入しておいた『一個人』、『ダカーポ』、『ダ・ヴィンチ』の特集号と合わせて読み漁って、
年末年始に読む本を決めることにする。

ちなみに、『このミス2009』の国内、海外のベスト20に入っていた本で読了したものはゼロ、
『本の雑誌 2009年度ベスト10』の方でもベスト10内で読んだ本はゼロ、だった。

年末年始にまとめて本を読み漁るスタイルにしているせいもあるが、
それだけ私の読書スタイルが最新の流れに乗り遅れている表れであるのだが、
『このミス2009』の国内ベスト20で興味を引いた本は4冊しかなく、
そのうち今すぐに購入してでも読みたいと思ったのがわずか1冊しかなかった。
私の興味のある分野がいかに偏っているのか、誇らしいような情けないような複雑な気持ちになる。

ざっと見て、気になったのは、以下の通り(これまでに挙げた作品を除く)。

・『粘膜蜥蜴』
・『仮想儀礼』
・『ダイナー』
・『戦場の画家』
・『コーパスへの道』
・『よろこびの歌』
・『猫を抱いて象と泳ぐ』
・『ダブリンで死んだ娘』

で、年末年始用に購入したのは次の通り。

・『ダブル・ジョーカー』
・『小太郎の左腕』
・『犬の力(上・下)』
・『1Q84(1・2)』
・『月野さんのギター』
・『Top of The World』
・『戦場の掟』

あと、『グラーグ57』と『ユダヤ警官同盟』を買うかどうか迷うところ。

<今週の読了帳>
・『新世界より(上・下)』(貴志 祐介)
評価☆☆☆☆☆

今から1000年後の日本のとある町。
人々は呪力というサイコキネシス(念動力の一種)を駆使して
境界の張られた領域内で異類の生物と「共存」していた。
子供達は綿密に管理された社会で呪力を身につけるよう教育されながら大人への階段を昇っていく。
そんななか、忌み嫌われてきた突発的な事態が起こり、人類は破滅への一途をたどる。
選ばれた少女、渡辺早紀は意を決して未曾有の邪悪な奸計に挑もうとするが、
その過程で秘匿とされた、これまでの日本と世界の歴史と、人類に降りかかった禍を知って・・・


上下巻合計して1100ページにもなる大作ながら
怒涛のように押し寄せてくる異様な日本の未来世界にぐいぐいと引き込まれる。
そして次第に明かされる今の世界の崩壊と変容、ラストに明かされる人類の衝撃的な変遷に、
ただただ、言葉を失ってしまった。

現在、イラクで傭兵として生きる(そして死ぬ)人々を描いた『戦場の掟』を併読しているせいもあって、
人類の業というか、人が人を傷つけるがゆえに人でいられなくなる空間が世界各地で続発すれば、
今作品ほどのSF的変容を遂げずとも、人類社会は確実にかつ残酷にその寿命を自ら縮めるはずで、
そういう意味では、人間存在の極限的な悪に限りなく迫りつつ、
それでも性善説を尊び、人間の究極的な善に大きな期待と希望を見出してもいる。

先の読めないミステリ的な要素も十分にちりばめた壮大的な作品であり、
「第29回日本SF大賞受賞作」という誉れに偽りなし、のSF大傑作。

<ただいま読書中>
・『戦場の掟』
・『夜は短し歩けよ乙女』
・『野村ノート』
[PR]
by worthy42 | 2009-12-13 22:29 | 一冊入魂(読書記録)
<< 今週の読了帳(12・14~12... 反面教師 >>