カテゴリ:一冊入魂(読書記録)( 148 )

遺作

遂に出た!

The Coldest Winter: America and the Korean War
David Halberstam / / Hyperion Books
ISBN : 1401300529


予想通り(以上に)お高い。

翻訳版を待つのと原書を読了するのとどっちが早いか(笑)。

さて、どうしたものかな。
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by Worthy42 | 2007-09-11 22:09 | 一冊入魂(読書記録)

ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸

ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸
浅枝 大志 / / アスキー
ISBN : 4756149162
スコア選択: ※※※

うん、利用法はある程度分かった。

3D空間の中で自分の分身(アバター)を持ち、”現実に近い”リアルタイムのリアル空間の中でコミュニケーションをとりながら、個人・企業のビジネスツールとしても活用していく、そういうことらしい。

以下抜粋。

*********************************

 近い将来、「相手が話しているときは、アバターを相手の方に向ける」など、アバターのビジネスマナーが成立し、普及すれば、取引先とのやりとりでもセカンドライフを利用することは浸透していくと思います。
(中略)
 「メールでは伝わりづらいので、何時にどこそこでお会いしましょう」と、セカンドライフ内で待ち合わせをして打ち合わせや情報交換を行うといった光景もいずれ珍しくなくなっていくでしょう。
アバターを使ってコミュニケーションを取りながら、必要な資料データをメッセンジャーソフトでやり取りするのも一般的になるでしょう。

 (中略)次の10年では、ビジネスパーソンの一人ひとりがアバターを持ち、仕事を始めることになるでしょう。

*********************************

ネットの3D空間で自分のアバターの顔を相手のアバターに向けて機嫌を示すのがビジネスマナー?そんなことを仕事でするのがビジネスそのものに反すると思うぞ。

ま、そんなクソッタレな世界には住みたくないね。取り残されて大いにケッコウ。

趣味としてはいい、ビジネスで新手の販促として使うのも分かる。が、これは行き過ぎだ。

仕事用の連絡には必要だとは全く思えないし、
社会的にも政治的にもYouTube ほどの利用価値があるとは思えない。

新聞やラジオといった旧態依然とした媒体にいたせいもあり
未だにネット社会のやり口には釈然としないものもあるが、
それ以前に人間同士の基本的なマナーとして
連絡用ツールとしての利用法には唖然としてしまう。

まずは会って、電話をして、メールをして、
それで十分事足りると思うけどな。

著者は24歳。
この世代特有の人間味を感じない新感覚コミュニケーション手法に
漠然とした不安を感じさせる1冊。


評価:C(くれぐれも趣味やビジネスとして利用しよう)
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by Worthy42 | 2007-06-17 00:21 | 一冊入魂(読書記録)

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ


劇団、本谷有希子で上演された戯曲の小説化バージョンで、先日、NHKのトップランナーに出演するなど脚光を浴びている主宰・本谷有希子の作品。

ぶっ飛んでるという噂はちらほら聞いていたが、これほどまでとは予想だにしていなかった。何よりも、「偏見」を完全に覆してくれる独(毒)創的なキャストが素晴らしい。自らを女優になるに相応しい特別な存在と頑なに信じて妹・清深を拷問のように虐げる姉・澄伽、姉の生活を嘗め回すかのように観察する清深、妻・待子への暴力を憚らない兄の宍道・・・とまあ、まるでノワール小説のような陰惨な趣。

さらに澄伽の清深への殺意に満ちた惨たらしい虐待シーン(熱湯を直接飲ませるなど)や、両親の凄惨な交通事故を目撃した清深の回想シーンのエグイ描写(脳漿が飛び散ったり、臓器が搾り出されたりなど)を読むにつけ、著者が女性だということがにわかには信じられなくなってくる。もっともセックスの描写だけは肝心の場面を省略しているが、それが戯曲よろしくフェイドアウトのつもりでカットしたのか、著者の女性らしさがそうさせたのか定かではないが、そこに幾許かの物足りなさを感じたのも事実だし、逆にホッとしたのもまた事実だ。

そして、この小説には、いくつもの究極的な愛の形が交錯している。女優になるべく自分の行動を正当化するなど傲慢の極みにある澄伽の強烈な自己愛、澄伽の孤独を救おうと葛藤する兄のギリギリの献身愛、宍道のために身を投げ打ち何も望まない待子の自虐的犠牲愛・・・。そのなかでも、澄伽の存在に怯え時には殺されかけながらも近づくことを厭わなかった清深の愛こそがもっとも歪で残酷で、そして肉親ならではのある種の”愛おしさ”に満ち満ちていたことに、私は心底胸が震えた。

強烈なキャラクターによる疾風怒濤の展開に目まぐるしさを覚えつつ、家族全員が澄伽の唯我独尊振りに振り回されながらもそれぞれが相互に影響を与え合う展開に心の片隅で共感を覚えたのは、やはり「愛」という特別で複雑な感情ゆえなのだろうかなどと青臭いことを考えてみた。どうやら私も腑抜けらしい。

小説がこんなに面白いのだから、本職の戯曲がつまらないわけないと思わせる、三島由紀夫賞候補作として名を挙げた傑作にして必読の一冊。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
本谷 有希子 / / 講談社
ISBN : 4062129981
スコア選択: ※※※※

「腑抜けでも、誰でもいいから愛してみろ」―――タイトルをそう意訳できなくもない。

評価:AA+
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by Worthy42 | 2007-06-06 00:16 | 一冊入魂(読書記録)

男たちの大リーグ


1949年のメジャーリーグのシーズンの激戦を、当時の2大スーパースター、ジョー・ディマジオ(NYヤンキース)とテッド・ウィリアムス(ボストン・レッドソックス)を軸に克明に描き出した作品。

先月、自動車事故で急逝した、我が敬愛するピューリッツァー賞ジャーナリスト、デイヴィッド・ハルバースタムのスポーツノンフィクションを読むのは、『ジョーダン』以来2冊目。
相変わらずの読み応えに圧倒され、そこから窺える緻密な取材量に感嘆の念を禁じえない。努めて冷静にロジカルな文章を紡ごうとしているものの、迸る情熱は行間から滲み出て、それが旧き良き「フィールド・オブ・ドリームズ」の臨場感を眼前に再現させてくれるかのよう。

腰をどっしり据えて読み進めたい一冊。

男たちの大リーグ
デヴィッド ハルバースタム / / 宝島社
ISBN : 479661835X
スコア選択: ※※※※※

フィールド・オブ・ドリームスの原風景を蘇らせてくれる一冊。


評価:AA+
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by Worthy42 | 2007-06-04 20:02 | 一冊入魂(読書記録)

ブックログ開設


前々から備忘録というか、読書録として作りたかったブックログを開設しました。と言っても直近に読んだ本しかアップしてないのでまだ微々たる冊数ですが。

残念ながら先日交通事故死したデイヴィッド・ハルバースタムの文庫本を中古でまとめ買いしたり、チェックしていたミステリ本の続編が出ていたりと、これから増えていくはず・・・多分。

ちなみに今併読しているのは『供述によるとペレイラは・・・』と『世界野球革命』。
あまりの落差に身が入るまで時間がかかるのが難点なのです(笑)。

よかったら立ち寄っていただいて皆様のおススメ本を教えて下さい。

ウォージーズのブックログ
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by Worthy42 | 2007-05-06 00:08 | 一冊入魂(読書記録)

ウェブ進化論とYouTube革命

昨年末から何かに憑かれたかのような読書熱は年が明けても冷めないどころか、その熱は高まるばかり。

基本的には、ドア・トゥ・ドアで1時間半、往復で3時間の通勤時間と就寝前のわずかな時間が大切な読書の時間です。

通勤列車内で読むときは決まってビジネス書かノンフィクション。スーツを着ているとミステリなどのフィクションを読む気にはなりません。といっても、行きは爆睡していることが多いのですが。

最近読み終えたのは、今更ながらの『ウェブ進化論』と『YouTube革命』の2冊。

「ウェブ進化論」は遅きに失した感はありましたが、やはりそれなりに読み応えがありました。

グーグル関連本を何冊か読んだり、関連雑誌や新聞紙面でも目を通していたので目新しさはさすがに色褪せていましたが、この本がランキングの上位を賑わせていた頃よりも、Web2.0ビジネスがさらなる発展を遂げている事実が、はからずもこの本の出色たる出来栄えを証明しています。それにしても、ほんの半年足らずで隔世の感とは、ウェブビジネスの進化には驚かされるばかりです。

「YouTube革命」は動画ビデオ版Mixi、動画ビデオ版MySpaceと位置づけられる、アメリカ生まれの動画共有サイトの凄さを語った一冊。

映像より活字を信じる私としては、利用することはあっても(今でも利用しているし)投稿しようという気にはなりませんが、ビデオジャーナリストの筆者はその絶大な影響力と未知なる可能性を信じきっています。

正直、既存メディアの肖像権問題を、圧倒的なユーザーの支持(数)を背景に強引に押し切ってしまおうとする姿勢は危険だし、その身勝手さには辟易しますが、その元となる映像を愛する心は憎めなくもないかな、という気がします。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫 / / 筑摩書房
ISBN : 4480062858
スコア選択:

評価:A

YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ
神田 敏晶 / / ソフトバンククリエイティブ
ISBN : 4797339039
スコア選択:

評価:A-
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by Worthy42 | 2007-03-24 21:33 | 一冊入魂(読書記録)

ヒートアイランド

ノワール的なストーリーのそこかしこに織り込まれた男の甘美なセンチメンタリズムが、人間的な温かみを感じさせる稀有な作家、垣根涼介「攻略月間」の第3弾。

ストリートギャングの一団が、プロの泥棒がヤクザ直営のカジノから奪った大金を誤って強奪したことに端を発する決死の挽回策。

この作品の続編となる、『ギャングスターレッスン』を先に呼んでいたことに途中で気付いた。お馴染みの登場人物も魅力的だし、そこそこに疾走感もあっていい。悪くない。更なる続編『サウダージ』も読んでみたくなる。

だが、タイトルほどに”熱く(ヒートアップ)”のめり込めなかった。

第6回大藪晴彦賞、第25回吉川英治文学新人賞をダブル受賞した傑作、『ワイルドソウル』には到底かなわないし、同じく第17回サントリーミステリー大賞・読書賞をダブル受賞した『午前三時のルースター』にも及ばない。

私のこの作家への指標は常にこの2冊(それもデビュー作と2作目)にあるので、どうしても評価は辛くなってしまうか。

どうせなら公平な目で3冊を読み比べてほしい。

ヒートアイランド
垣根 涼介 / / 文藝春秋
ISBN : 4167686015
スコア選択:

評価:B+

ワイルド・ソウル
垣根 涼介 / / 幻冬舎
ISBN : 434400373X
スコア選択:

評価:AA+


午前三時のルースター
垣根 涼介 / / 文藝春秋
ISBN : 416765668X
スコア選択:

評価:A
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by Worthy42 | 2007-03-24 21:29 | 一冊入魂(読書記録)

プロ野球スカウティングレポート2007

好きな書き手がいるというのは幸せだと思います。

そして、その書き手との距離が近ければ、ますますいい。

今回購入した本の著者のトークショーに友人に誘われて参加したのは3年前だったかな。

著者でスポーツリライターの小関順二氏などが、来たるシーズンの展望や日頃は聞けないような裏ネタを話したり、ドラフトされたばかりの新人選手たちをゲストに招いてプライベートな質問をしたりと、マニアックな野球ファン(注:私は違います、笑)にとっては垂涎な2時間でした。

そのときに引いちゃうくらい驚いたのは、小関氏のあまりのマニアック度、その野球偏愛ぶりです。

日本全国津々浦々、野球場を訪れてはストップウォッチを片手に野球観戦に勤しむ―――それを語る様の嬉しそうなこと。小関氏といえば、今から20年ほど前に『ドラフト会議倶楽部』を設立しては、実際のドラフト前に「模擬ドラフト」なるものを開催した方。(アメリカのメジャースポーツで言う「ファンタジーゲーム(スポーツ) 」のドラフトヴァージョンだと思ってもらえばいい。完全ウェーバー制だとか)

ちなみに去年一年間で観戦された試合数は、298試合。阪神の甲子園でのホームゲームの4倍以上ですよ? そのすべての試合で、打者の一塁到達時間や捕手の二塁への送球時間を計測するという。そのことを嬉々として初対面の観衆の前で語る50代のオヤジって、、、やっぱり素敵じゃないですか(笑)?

バスケ好きの私も今では中途半端に見るくらいなので、小関氏の子供のように純粋無垢でかつ真摯な野球への愛情には、胸を打たれたし、心から尊敬しているのです。

プロ野球自体はほとんど見ることがないのに、そのトークショー以後、代表作『プロ野球問題だらけの12球団』シリーズを毎年購入しているのは、そんな小関氏の野球偏愛毒にやられてしまったからに他ありません。

というわけで、シーズン開幕を控えた今日、いそいそと恒例のシーズンブックを買いに行ったのですが、スポーツ本売り場に置かれていたのは、『プロ野球スカウティングレポート2007』という別のシリーズ本。

・・・即買いでした(笑)。

名前に惑わされずに、ビッグネームの選手にも遠慮することなく、純粋に成績だけで評価するその姿勢が何よりもすばらしい。過去3年分のデータしか掲載されていないこと、(細かいけど)昨シーズンのホーム&アウェイの成績が載っていないこと(交流戦のは掲載されている)は物足りない気もしますが、それは重箱の隅を突くような行為で、よく吟味された細かなデータに著者の数字へのこだわりが、選手へのコメントには著者の厳しくも優しい人柄が如実に表れていて、野球ファンでも読んでいて楽しくなることは請け合いです。

安易なドラマ性を”捏造”するだけで大物選手の提灯記事しか書けないスポーツ紙記者が見習うべきことが凝縮されている、野球偏愛に満ちた1冊です。

プロ野球スカウティング・レポート2007
小関 順二 / / アスペクト
ISBN : 4757213387
スコア選択:

評価:AA
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by Worthy42 | 2007-03-24 21:11 | 一冊入魂(読書記録)