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今週の読了帳(03・24~03・30)

今週は仕事がべらぼうに忙しく、ほとんど本を読めていません。

おまけに「ティーンネージャーか」と自分でツッコミたくなるほどの
近年ではワーストな酒の飲み方をしたので(久々だったので)
土曜日は夕方まで胃が逆流して水すらも受け付けませんでした。

寝週末の副産物でこれまた近年にないほどの酷い腰痛を授かって、
はっきりいって今晩は体をベッドに横たえて寝りたくはありません。
立って寝る方法はないもんでしょうか。

前々から思っていたけど、もう、お酒止めようかな、と。

さてはて。

先週末に朝日で、今週末には日経の書評で
馳星周の新刊について書かれてありました。

確か、先週の日経夕刊裏面にも馳のインタビューが掲載されていて、
特に、あの昭和の、田中角栄の時代の、人間のぎらつくような欲望が
今の時代には徹底的に欠けている、という下りは、
(当の時代は知らないけど)今の犯罪傾向を見るだけでも、とても共感できました。

ま、これで購入決定です。

<Now on Reading>
・『バルタザールの遍歴』(佐藤亜紀)
・『夕陽が目にしみる 象が空を Ⅰ』(沢木耕太郎)
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by Worthy42 | 2008-03-30 19:33 | 一冊入魂(読書記録)

今週の読了帳(03・17~03・23)

どこぞの指南書にあったけれど
乱読というのもひとつの読書の方法かもしれないと思うわけで。

例えば、私の場合だと、

①移動中に読む本、
②カフェで読む本、
③家で読む本、
④就寝前に読む本、

などと状況に応じて本を読み分けます。

新書やノンフィクションだったら①、
雑誌だったら②か③、
長編の小説だったら②か④、みたいに。

で、ちょうど今は①と④の本がない、というか、
読んではいるもののこれでいいのかなと迷っている段階で、
未読の本は嫌になるほどあるのに、
どことなく手持ち無沙汰な気持ちです。

取って置いた『百年の孤独』に手をつけようかな。


・『オリンピア―――ナチスの森で』(沢木耕太郎)
評価:AA

1936年、ナチス支配下のベルリン五輪を
その記録映画を製作し、生涯、親ナチス派の烙印を背負ったレニ・リーフェンシュタールと
日本人選手の動向を中心に追ったルポルタージュ。

当時の世界の主流ともいえる国粋主義・民族主義的状況下で
異常な重みのある「国家」という看板を背負わざるを得なかった
日本人選手の心情が何よりも痛々しい。

だが、もっとも胸に響いたのは、
ベルリン五輪で活躍したメダリストや、
あるいは次回の東京五輪(未開催)で雪辱を胸に誓った選手達が、
早い者は翌年に戦場で次々と命を落としていったという暗澹たる事実だ。

経済的な貢献がどうであれ、
中国みたいな民度の著しく低い野蛮な虐殺国家で
五輪を開催すること自体に大反対なのだが、
それでも五輪をボイコットすべきだとは軽々しく言えないのは、
アスリートが躍動する4年に一度のチャンスを奪った
こういう悲劇的な事実を忘れるべきではないし、繰り返してはならないと思うからだ。

優秀なアスリートにさえ戦地での死が当然のようになってしまった時代、
その戦争の萌芽が強烈なほど誰の目にも明らかだったスポーツの祭典を
レニ・リーフェンシュタールへのインタビューや当事者への取材により、
沢木耕太郎が冷徹な目で描いた秀逸な作品。


・『クライムマシン』(ジャック・リッチー)
評価:AA

2005年の「このミステリーがすごい!」海外翻訳ミステリー部門で第1位に、
「週刊文春ミステリーベスト10」では第2位に輝いた短編集。

自らの信念に基づき14歳の少女を殺した
殺人哲学者の思わぬ末路を描いた『殺人哲学者』、
機上で隣り合った2人の女性の関係が
意外な事実を明らかにする『旅は道づれ』、
模範的な終身犯の仮釈放に尽力を尽くす審査委員の
隠された理由を炙り出す『記憶テスト』など
せいぜい5、6ページの短編ながら洒脱な切れ味は素晴らしいのひと言に尽きる。

一番好きなのは
迷刑事ヘンリー・ターンバックルの迷走を
コミカルに描いた『縛り首の木』。
ふと辿り着いたモーテルで幻想的に繰り広げられる
一連の出来事にターンバックルは無邪気にも・・・。

ユーモアで包んだ悪意、
シニカルな笑いを含んだ暗い情熱、
唸らせます。

<Now on Reading>
・『バルタザールの遍歴』(佐藤亜紀)
・『シンプル・プラン』(スコット・スミス)
・『夕陽が目にしみる 象が空を Ⅰ』(沢木耕太郎)
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by Worthy42 | 2008-03-23 10:47 | 一冊入魂(読書記録)

@指定席

ラムホットミルクの美味しさの虜に。
これで仕事の翻訳がなければ、文句なしなのだが。
と思ってたら、筆記道具を忘れた。ははん。
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by Worthy42 | 2008-03-20 21:12 | 情熱と怠惰の断片(日記的)

Green Pride

ということで、ボストンがリーグトップの力を見せつけました。

Boston 94-74 Houston

まあ、ある程度は予想がついたわけですが、
さすがにリーグトップのディフェンスは厳しかったな、と、

マッグレイディをあれだけ厳しくマークされると、
他の2流~1.5流ドコロの選手で得点を重ねるのは難しいですね。

この一戦を見る限りでは、ヤオ・ミンなしでは、
ボストンとデトロイトにはまったく歯が立ちそうにありません。
完膚なきまでに圧倒されてスイープの予感も。

ま、ボストンはKGがあれだけ攻撃的にいけば、
当然ほかの選手のマークは分散してくるきますな。

キャセールはミス連発でいいところはありませんでしたが、
いつの間にかベテランPFのP.J.ブラウンを契約してるし、
三本柱のアレンを欠いての圧勝に、
その磐石な強さが改めてスポットライトを浴びることとなりました。

ヒューストンはさっそく現実に返ったようで、
ライバル、ホーネッツに覇気なく惨敗を喫して2連敗。
シンデレラ・タイムが終わって、早くも正念場です。
オフェンスのオプションがほしいなあ。

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このKGのダンクはなかなか見物でした。
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by Worthy42 | 2008-03-20 19:47 | バスキチ(NBA)

ツォツィ

悪名高い”アパルトヘイト政策”がその爪痕を残す、
南アフリカの首都、ヨハネスブルクのスラム街。

不良(ツォツィという意味)と呼ばれる名もなき少年の手の動きを一日追えばこうなる。
アイスピックを握り、老人の胸を刺し、仲間を殴り、拳銃で人を撃ち、金を掴む。

だが、盗んだ車に生後間もない赤ん坊がいることに気付き、
自らの家に連れ去ったことから、
体験したことのない新たな動きが手に課されることになる。

赤ん坊を抱く、という動きが。

小さな、小さな、貧弱だが崇高な命の灯火を
自らの2本の細い腕に感じることになった瞬間から、
沸々と込み上げてくる思いが手から胸へと伝わってくる。

言葉では説明できない、命の重みが。

甲斐甲斐しく世話をしていく中で次第に変わっていくツォツィは
自らの不幸な生い立ちを顧み、
赤ん坊の未来のために両親の元へ返すことを決意する。

だが、赤ん坊を父親に返すべく手渡そうとした瞬間、
込み上げてくる感情に手は震え、涙が止まらなくなる。

腕に感じていた小さな温かみが、永遠に失われる―――。
そのとき、ツォツィは大粒の涙をこぼしながら
天へと何かを包み込むように、懇願するように、震える手を掲げた。

失われた重さの大きさに、
そして、奪ってきたものの大きさに、
はたと気付いた瞬間だった。

世話をすることで生きた生に触れ、
それを手放さざるをえないときに、命の意味を知った。

彼のその後の歩みがどんな道を辿ろうとも、
その手はもう二度と血に染まることはないだろう。

生に触れ、命を知るとはどういうことなのかを教えてくれる、
2006年アカデミー外国語映画賞を受賞した名作。
『ツォツィ』
評価:AA
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by Worthy42 | 2008-03-20 19:30 | 銀幕に溺れる(映画ノート)

ザ・宇宙人VSロケットマンズ

今日はバスケはもういいだろと思っていたら
ベストカードを忘れてた。

昨季のチャンプ、サンアントニオ・スパーズVS今季のリーグトップ、ボストン・セルティックス。

シーズン開幕前にはもっとも可能性の高い
ファイナルの組み合わせと予想されたカード。

最後のホイッスルまで縺れた予想に違わぬ接戦を
2点差で制したのはアウェイのボストン。

勝利を手繰り寄せた殊勲者は、
先日ボストンと契約した老獪なガード、S.キャセール。

実は、今季のイーストのプレイオフの覇者は
デトロイト・ピストンズに間違いなかろうとほぼ確信していたのだが、
先日、ポストンがこの宇宙人顔の千両役者と契約したと聞いて、
雲行きが怪しくなった。

キャセールの代名詞と言えば、
試合終盤でのビッグショットを厭わない、
憎らしいほどのその強心臓ぶり。

え、誰、アンタ?てな一年目から
ファイナルの勝負どころでエースを差し置いてシュートを決め、
当時私が応援していたニューヨークを下す原動力となり、2連覇に貢献。

どちらかと言えば、点を取りに行くタイプのポイント・ガードだが
アシストを躊躇うタイプでもなく、
多分、状況に応じて(気分によって)プレイするもっとも厄介なタイプ。

この日も案の定、最終盤に逆転となるスリーポイントを沈めて
”ファイナル前哨戦”での22点差のビハインドを覆す舵取り役を担った。

生来の勝負度胸に嫌らしいほどの経験値が
急造チームのボストンにプラスされただけでなく、
特にガーネットとはミネソタ時代に2年間ともに過ごし、
彼自身の最高のシーズンの良き相棒を務めただけに相性も問題なし。

これは、ひょっとしたら、ひょっとするのではと思っている。

まずは今季を占う大一番、22連勝中のロケッツとの一戦に注目。
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ザ・宇宙人。違う星から来たせいか15年目に見えない若々しさ。土壇場でほんとに勝負強い。
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by Worthy42 | 2008-03-18 23:11 | バスキチ(NBA)

好奇心の魔

なにやら4月12日に沢木耕太郎さんが来阪とのこと。

沢木耕太郎氏の講演会が開催

もう予約したもんね。ふはは。

さて、質疑応答もあるだろうと予想して、
せっかくだから何か質問してみようかと、質問事項を検討中。

ロバート・キャパについて聞いてみたい気もするんだけど、
まだ読了していないからなあ。

Switch の昔の特集号を読んでみるかね。
それとも今読んでる『オリンピア』について訊こうか?

「今一番書いてみたいことはなんですか?」なんて当たり障りなさ過ぎだしなあ。
ボクシングねえ。亀田どう思うかなんてさすがに無礼すぎるか(笑)。

それにしても相変わらず正面から心を掴むタイトルだなあ。
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by Worthy42 | 2008-03-17 23:53 | 情熱と怠惰の断片(日記的)

168>22

なんでマッグレイディがわずか11点しか取れないのに勝てるのか?
まさか、まさか、ボストンまで喰っちゃうってことないよね、ね?ね?

おめでとさん、ヒューストン、22連勝。


でも、それよりも私的に大きな驚きをもたらしたニュースは
デンバー・ナゲッツ対シアトル・スーパーソニックスの一戦。

なんと試合結果は、168-116。単純に引き算をすれば52-0。
すべて2ポイントで得点したとしても
ナゲッツが26回シュートを決める間に
ソニックスは一度も決められなかったってことになります。

しかも、シュート成功率は良くて5割と言われているので、
実はナゲッツは約52回もシュートを放っている計算が成り立ちます。
ソニックスもそれなりにシュートを打った算段になりますが・・・。

サッカーで言うなら、10-0の大惨敗ってとこでしょうかね。

最下位争いの弱小チームとはいえ、
プロ。それも世界最高峰リーグの。

オレがオーナーなら、
カーリシモ(コーチ)は即刻首にするね。
ふがいない選手達には罰金を課す。あるいはトレードに出す。

NBAの光と影のコントラストが如実に垣間見えた一日でした。
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by Worthy42 | 2008-03-17 23:44 | バスキチ(NBA)

21 と 1

もはや何も言うまいってことで。
ヒューストン・ロケッツが21連勝。

次はガソルを怪我で欠いたウェスト首位のレイカーズ。
ロケッツが勝てば首位奪還。え、首位?


先日、ESPN が面白い特集をしていました。
NBA史上、偉大なシューティング・ガード10人

ま、1位は当然、断トツでマイケル・ジョーダンなんですがね(投票者20人全員が満票)。
2位にはコービー・ブライアント、3位にはジェリー・ウェスト。
4位のジョージ・”アイスマン”・ガービンなんてチョイスは渋い。

特集記事では、ジョーダンはNBA史上、最も偉大な選手とまとめてありますが、
それに異論を挟むつもりは毛頭ありません。

今日、久々にジョーダンのDVDを観ながら思ったんですが、
彼をこれ以上ないほど上手く言い当てているなと思う言葉は2つ。

メディアで言い尽くされた感はありますが、「時代の寵児」という表現は
まさに言いえて妙だなと引退後の今でも思います。

もうひとつは、同じくスーパースターのラリー・バードが
長期欠場から復帰後まもない、2年目のジョーダン一人に63点を奪われた試合で
呆然としながら絞り出した言葉(試合には勝ったんだけど)。

「マイケル・ジョーダンの姿をした神だ」

ま、ジョーダンについてはいろいろと思うところがあるので、
また今度ざっくり書きます。
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飛び過ぎだよね、人として。
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だから、飛び過ぎだってば。頭がリングに当たりそう。
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これがブルズでのラストショット。通称、”ザ・ショット”。無論、決めて逆転勝利→優勝です。
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by Worthy42 | 2008-03-16 21:42 | バスキチ(NBA)

今週の読了帳(03・10~03・16)

買うつもりがなかった本を買わせるのが本屋の腕の見せ所なわけで。
前に書いた心斎橋アセンスで『翻訳文学ブックカフェ』(新本良一)を買ってしまった。

『ルインズ 廃墟の奥へ』も買おうかどうか悩んでいたのだが、
とりあえず著者の前作、『シンプル・プラン』を購入。
この出来を見て買うのかどうか決めようと。

愛読作家、馳星周の新作二つ、『弥勒世(上・下)』、『約束の地で』を
未だ読んでいないことに後ろめたさを感じつつ、
今もっとも注目している作家は女性2人。
須賀敦子(故人)と佐藤亜紀。

で、さっそく須賀敦子の『ヴェネツィアの宿』を購入。
誰かの書評でも絶賛してあったな、たしか。

佐藤亜紀はスケールの大きさでは至るところで賞賛されているものの、
如何せん、文庫化されている作品が少ないのか(?)、
なかなか近所の書店では見ないんだな。


・『ラジオ・キラー』(セバスチャン・フィツェック )
評価:AA-

ラジオ局のスタジオで人質を盾に占拠した知能犯。
娘を自殺で失って絶望し自らも自殺しようとする女交渉人。

「事故死した婚約者を連れてこい」という不可解な要求を突きつける犯人。
ドイツ中が固唾を飲んでラジオを聞き入るなか、
公共電波上の2人の交渉は進んでいくが・・・。

やや中だるみはあるものの、
ノンストップ・スリラーという惹句はダテではなく、
一気に読み進めざるを得ないスピード感はホンモノ。

これでもか、これでもか、というほど
伏線を張りに張り、シナリオを練りに練ったなという感は否めないが、
作品の面白さを損なうものではない。

ドイツに1年間も暮らしていながら
ドイツ人の作品を読了したのはこれが初めて。


・『背の眼』(道尾秀介)
評価:AA-

第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。

先日深夜、真っ暗な浴室にキャンドルを灯して読んでたら
急に怖くなってしまった、という作品。

怖さ、という点では、昔ボンにいる頃に読んだ、
岩井志麻子の『ぼっけえ、きょうてえ』(1999年日本ホラー大賞受賞作)の方が上だが、
こっちの方が好きだな。まだ荒い気もするけど。

とある村に伝わる天狗伝説と未解決の連続児童失踪事件。
その村で得体の知れない不気味な声に遭遇したホラー作家は
友人の霊現象研究家とともに調査に乗り出すが、
血塗られた歴史が浮かび上がってきて・・・。

霊現象と正面から向かい合おうとする作者の姿勢が好感が持てる。
文章力は悪くないし、なかなかおどろおどろしくて読ませるな。

あれもこれも詰め込みすぎていて少し食傷気味に陥った感もあるけれど、
別の作品を読んでみようと思わせるだけの筆力は確かにある。

できればこのメンツで続編―――他の霊現象をテーマに、読んでみたいけどね。

個人的には、心霊写真や自殺の解釈はとても興味深かった。
二時間ドラマとしては格好の作品だと思う。

<Now on Reading>
・『オリンピア ナチスの森で』(沢木耕太郎)
・『クライム・マシン』(ジャック・リッチー)
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by Worthy42 | 2008-03-16 20:08 | 一冊入魂(読書記録)