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今週の読了帳(2008・08・04~08・23)

家のPCがダウンしてます。

まともに起動すらしてくれないので、修理に出すか、新しいPCを購入するか思案中。
ということで、これからしばらくは更新が滞るかもしれませんのであしからず、です。

で、夏季休暇は遊びに精を出しすぎたのと、
五輪観戦に夢中になりすぎたせいもあって
ほとんど読書に専念できず(予想通り、笑)。

とはいえ、年初に立てた洋書読破計画が遅々として進まないことに
さすがに焦りを感じてきたので、年内は洋書を中心に読み進めていくことにします。

その前に、たらふく邦書を読み肥えたいと選んだ3冊が次の通り。

・『百年の孤独』(ガルシア・マルケス)
・『カインの眼』(パトリック ボーウェン)
・『閉店時間』(ジャック・ケッチャム)


『百年の孤独』はもはや説明不要の大傑作で、
80ページほど読み進めていた段階で止めていたものを初めから再読中。
味わい深い作品なのでゆっくりゆっくり愛でるように読んでいます。

『カインの眼』はフランスで大ヒットした作品で、
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』に真っ向から挑戦した展開とか。
ドイツの傑作SF『深海のYrr』に倣って、二匹目のドジョウ(フランス産)を狙っています。

『閉店時間』は鬼才、ジャック・ケッチャムの最新短編集。
最近、本の選択が丸くなってきた気がするので
たまには脳天を揺さぶられる激しい刺激に晒されようと選んだ一冊。

ケッチャムといえば、鬼畜系というか、悪魔的というか、
残酷かつ悲惨極まりない内容で「暴力的ポルノ」などと
一部で非難の声も上がっているホラー作家。

都会人と食人族との凄惨な戦いを描いた『オフ・シーズン』は
かなりの衝撃を以って受け止めたことを覚えています。
たまには、そんな負の気分に蹂躙されたくなります。


<今週の読了本>
・『禅、「あたま」の整理』(藤原東演)
評価:A+

メモしておきたい逸話や教訓が目白押し。
座禅を続けたいという気になります。できれば、本格的に。


・『千年の祈り』(イーユン・リー)
評価:AA

中国人作家の作品を読了したのは、これが初めてだったと思うのですが、
なんというか、日頃使わない筋肉や神経、感覚を刺激されるような感じがしました。

10篇からなる短編集ですが、
どれもこれも10億人の人口を抱える中国の土着社会を色濃く、強烈に反映しつつ、
意外に淡やかで柔らかな瑞々しい読後感すら与えてくれる不思議な一冊です。

偉大な指導者の「生き写し」として広く奉られた男の悲喜劇を描いた
「不滅」がもっとも好きな作品です。
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by Worthy42 | 2008-08-23 16:18 | 一冊入魂(読書記録)

オリンピック雑記(5)

もはや他にこれといって注目すべき同胞競技のないなか、
快進撃を続けるなでしこジャパンの記念すべき準決勝を心待ちにして観ました。

が、中国戦とは打って変わって、非常に残念な試合内容でした。

1点先取し大金星を予感させながら残り5分間で2点奪われた前半ではなくて、
ほとんど攻めることができなかった後半が特に悲惨でした。

特筆すべきはベンチの腰の重さと迷走ぶり。
この致命的なベンチワークのミスで試合を落としたようなものです。

前半奏功した高い位置からのプレスがまったく効かずに
守備に奮闘したフォワード2人も明らかに疲労の色が濃く、
ディフェンスラインが後退し、徐々に攻め込まれて3点目を奪われる気配が濃厚のなか、
何も手を打たずに案の定、3点目を取られて大勢が決してしまいました。

結局、その直後にフォワード2人、荒川と丸山を立て続けに投入する始末。

中盤から後ろの守備陣が猛攻に晒されていたので、
早い時間帯で交代させにくかったのはよくわかりますが、
同点ではなく、負けていたのだから、先手を取って攻撃の意識を高めるべきでした。

1-3の段階で攻撃の選手を投入するよりも、
1-2の段階で攻撃の選手を投入する方が
「点を取りに行く」という意識をより明確に選手に伝えられるからです。

第一、格上相手に3点目を取られてしまっては、もはや敗色濃厚。
そのあとに慌てて攻撃選手を何人投入しようとも、
負け戦気分が抜けるわけはありません。
どうせ3点目を奪われるなら、攻勢に仕掛けてからのほうが諦めがつくってもんです。

今まで20戦して一度も勝てない相手なんだから
チャレンジャーとしてあれこれ手を尽くすべきなんだけどなあ。
挑戦者として格上の相手に対峙しているのに、
点を取られてからしか動けないのが情けないの一言に尽きます。

後半の2失点はキーパーの明らかミスですが、
この試合の戦犯は、選手起用も含め、コーチの方にあります。


それと、もうひとつ。
これも男子のコーチにも共通する課題のひとつなんですが、
ドリブルの上手い選手、ドリブルに特化したウィング然の選手を
使いこなすのが恐ろしく下手すぎます。もう、犯罪的と言っていいほど。

3点目の気配が漂いだした後半残り30分、
一人で局面を打開できるドリブルに優れた丸山を出すべきでした。

サイドバックの上がりが極端に減ってきたため
日本はなかなか攻撃の形が作れなくなり、中盤以降ボールを前に進めない状況で
必要なのは独力でボールキープでき、前に進むことのできる人材でした。
世界でも有数のドリブラーである丸山をこの段階で出しておけば、
ボールキープの時間が増え、猛攻に晒される時間帯も当然減るため、
理論上は、3点目を奪われる時間はもっと遅くなっていたはずです。

おまけに投入した丸山をサイドハーフのようなポジションでプレイさせたため、
なかなかボールに触れずに、ペナルティエリアから遠い位置で右往左往するばかり。
まったくと言っていいほど米国の脅威になりえず、
これではいったい何のための起用だったのかと、正直、指揮官の無能さを呪いました。

案の定、後半終了間際、ペナルティエリア付近でプレイした丸山は
相手2人をゴボウ抜きしてサイドを悠然と突破し、2点目のパスの起点となりました。

ドリブルの上手い選手は相手が疲れた後半に投入するのが確かに効果的ではありますが、
1点を追う展開ではなく、先に1点を奪おうとする段階で使おうという発想がないのでしょうか。

(終了間際に)起用しても失点を恐れて下がり目の位置でプレイさせるのではなく、
下手な守備には目を瞑って失点の危険を顧みず前のどっしりと張らせ、
ボールを預けたらとことん勝負させる、それくらいの覚悟がなければ、
アップセットなんてできないと思うんですけどね。


中国戦がものすごくいい内容だったので、
この試合は怒りを通り越して泣きたくなるくらい、失望しました。
それも選手ではなく、コーチに。

最終戦の3位決定戦はアメリカより遥かに格上のドイツ。
希望としては、丸山を先発に起用して、
得意のドリブルでディフェンス陣をかき回してキリキリ舞いさせたい。

波乱を起こすのに必要不可欠な条件は、なんといっても「先手必勝」なのですから。
くれぐれも敗色濃厚になってから起用するのはだけは止めてほしいものです。
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by Worthy42 | 2008-08-19 00:44 | ひとときの残滓(スポーツ)

オリンピック雑記(4)

これまでのところ、8冠を成し遂げたマイケル・フェルプスのための
大会であったのは明らかなんですが、
一夜にして、それがガラリと変わった印象があります。

それほど男子100m決勝は衝撃的でした。

勝利を確信したボルトが残り十数メートルを欽チャンばりの走りで流したにもかかわらず
世界新記録で圧勝したという驚愕的な事実だけを言っているのではありません。

もっとも恐るべきは、ボルトの専門が100mではなく、「200m」であるということです。

一番得意としている種目ではなくて、
大会前年までエントリーを悩んでいた、いわば「付け足し」の種目で
世界新記録をマークして大勝したその適応性と高い才能は
今大会の主役に躍り出るに十分なインパクトを与えてくれました。

これで200mでも、あの偉大なマイケル・ジョンソンの記録を破れば、
北京五輪は「ボルトのボルトによるボルトのための大会」と
後世に語り継がれることは間違いないでしょう。


以下、これまでで印象的だった種目。

「男子バスケ アメリカ」
最大の難敵、スペインに37点差の圧勝。
これまでの全4戦のうち、一番の強敵に最大の点差をつけて完膚なきまでに叩きのめした。
いかに気合が入っていたかが窺われた試合でした。
この圧勝を受けて、アメリカの金メダルを確信しました。


「女子200m背泳ぎ 中村礼子」
2大会連続で200m背泳ぎで銅メダル。
女子競泳で2大会連続メダルは、あの「頑張れ、前畑」の前畑秀子以来の物凄い快挙。
今大会の女子競泳陣では唯一のメダルだし、もっと騒がれてもいいと思います。


「女子サッカー 日本代表準決勝進出」
準々決勝の中国戦を見ていたのだが、完勝とはああいう試合を言うのだなと思った。
何をとっても男子よりも優れている。覚悟も見て取れました。
もう少し、丸山を出して欲しい気もしますが。
サッカー(男子だけど)ではメキシコ五輪以来の偉業。

「女子マラソン 野口みずき」
コーチ陣(及び陸連側)の致命的な大失態。
今日の気候、優勝者のタイムを見ていても、野口が出場していれば間違いなく「金」だった。
次回は34歳。厳しい。いったい、なんのためのお目付け役なのだか。
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by Worthy42 | 2008-08-18 00:18 | ひとときの残滓(スポーツ)

Sporty Night

1年に2、3度ある、恒例と化した新聞社時代の先輩方との飲み会が先日もあったのだが、
とてもお世話になった先輩からせっかくだから職場に顔を出して挨拶をすればと言われる。

ヒゲを伸ばし放題なうえ、無頼漢な格好で、心構えもしていなかったし、
なにせ、五輪に高校野球にプロ野球と4年に一度の最繁忙期のこの時期に、
5年も前に辞めた人間がのこのこと顔を出すのが恐れ多くて何度も固辞したのだけれど、
「挨拶に来るなら今しかない理由があるんだ」と訳の分からないことを言われ、
結局、この人特有の押しの強さに負けてしまった。

緊張の面持ちで退職後初めて前の職場に足を踏み入れたのだが
直属の上司ほか、顔見知りのほとんどが出払っていて、
母校の先輩で恩あるデスクも「今日はテレビで五輪観戦しかしとらん」ほど暇だったそうで、
これ幸いにと見知った数人に挨拶を済ませてそそくさと立ち去った。

ただ、雑然とした雰囲気や至るところに散らばった新聞の山、
スピーカーから流れてくる通信社からの速報音声はとても懐かしかった。


その後、残る2人と合流して天神で酒を浴びるように飲んだのだが、
やはりスポーツ感度の高い人間と飲るのは楽しい。
携帯に入ってくる通信社の五輪号外速報のたびに
杯を酌み交わし、乾杯を重ね、五輪談義に興じるのは至高の快楽だった。

翌日に某所で某スポーツ球団の2軍のプレス対応を急遽頼まれたという先輩から
昔みたいにドライブがてら深夜に移動してまた一緒にやらないかと誘われる。

興味深々で気持ちもかなり傾いてしまったのだが
翌朝からどうしても外せない用事が入っていたので泣く泣く固辞すると、
今度は知り合いに仕事を回せそうなベンチャー企業があるので
紹介するから責任者に会ってみないかと言われる。

一緒に仕事をしたのは5年も前なのに、
こうしてその頃と同じように気を掛けて頂くなんて、
つくづくいい先輩に恵まれたなと帰路へと急ぎながら思っていると
「ウォージーズ君とこの会社で会えてよかったよ」とメールを頂いて感極まってしまった。


盆明けに辞表を提出するこの親しい先輩は
アマチュアスポーツをターゲットにしたビジネスを新しく展開される予定で
今度は私が非力ながらなんとか応援していきたいと切に願った真夏の熱帯夜。
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by Worthy42 | 2008-08-15 20:18 | 情熱と怠惰の断片(日記的)

オリンピック雑記(3)

今大会、最初にして最後となる中国への応援は、
バスケットの男子代表の初戦、対アメリカ戦のこと。

中国スポーツ界の寵児にして、NBAでもスーパースターとして君臨する
ヤオ・ミン率いるアジアの雄、中国が地元の利を生かしていかにアメリカに対峙するか。

さらに言うなれば、同じアジアの一員として、
どのようにしてアメリカの高さと速さと強さを兼ね備えたバスケットに対抗するか、
期待(プラス、もちろん、羨望も)をこめて手放しで中国を応援していた。

試合結果から言えば、70-101。
前半残り2分半までわずか3点差の大接戦。
ここからぐいぐいと離され、大敗を喫したが、それでも大健闘といえる部類の内容だった。

中国がアメリカに食らいついた要因としては、
アメリカの3ポイントがことごとく外れに外れたこととは対照的に
中国の外からのシュートが高確率で決まったことが挙げられる。

後半も同じように3ポイントに頼ってしまったために
シュート成功率が前半よりも落ちる結果となってしまったのは残念だったが。

とはいえ、課題は山積。

アメリカのディフェンスはプレイオフモードのように非常に厳しく、
オールコートのマンツーマンを続けたり、
ハーフコート・ディフェンスでもコービーやウェイドのディフェンスはしつこく嫌らしかった。

中国のボールを運ぶガード陣がアメリカの激しいプレッシャーに気圧されて
縦にではなく、横に横にドリブルで逃げようとする姿勢が目立ち、
結果的にオールコートで前に進む前、ハーフコートではオフェンスを組み立てる前に、
多くのスティールを与えてしまったのは大きな失敗。

ドリブルの技術はもちろんだが、ドリブルの際にボールをガードする逆手の利用法や、
味方のスクリーンすれすれを通り抜ける技術、当のスクリーンの掛け方、
さらに、守備時の戻りの遅さや得点を喫した直後のエンドラインからのパスアウトの遅さ、
ハーフコート・オフェンス時のボールのもらい方など、
基本的な、小学生に徹底して教えたいほどの基本的なスキルの差が、
まだまだ大きいことを痛感。

ビッグネームを前にしながらも同胞の大歓声に押されていい試合をしたように思うが、
基本的なスキルをもっと習得して臨んでおけば、
この日のアメリカならば多少なりとも慌てさせられたのではという気がしないでもない。

さらに惜しむらくは、もっとヤオ・ミンをローポストに立たせて1on1をさせるべきだった。
出場参加国中のNo.1 のこのビッグセンターに積極果敢に挑ませれば
もっと点差は縮んだに違いない。

ま、あとは度胸かな。呑まれず、局面局面で逃げずに戦う姿勢で。
状況が完全に整い、ゾーンディフェンスを有効に使えば、
アメリカ相手に一桁の接戦に持ち込めそうな日がそう遠くはならない可能性を、
この試合は暗示していたように私は思う。


それにしても、日本バスケが超えなければならない中国という壁の高さは、
年々、高くなっている気がしてならない。
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by Worthy42 | 2008-08-14 20:59 | ひとときの残滓(スポーツ)

オリンピック雑記(2)

競技が開幕して1週間。

前大会のアテネほどのメダル盛況とはならないのはもはや確実で、
金メダルは女子レスリング以外ではもう獲得できないと私は見ている。

さらに、今回の五輪は4年後のロンドン五輪での日本代表に
早くも一抹の不安を抱かせる内容となっている。

「顔」役の不在という不安を。

五輪選手団の「顔」といえば、やはり、
実力・人気ともに兼ね備えてなければいけない。

だが、柔道界の精神的支柱である谷亮子は引退が濃厚。
たとえ、現役続行しても、36歳で迎える五輪となれば、
さしもの谷も代表に選ばれる可能性は低い。

今回、選手団の主将を務めながら、初戦で惨敗を喫した鈴木桂司は引退を示唆。
2大会連続の金メダルを獲った内柴も次は34歳。もう、ないと見ていい。
同じく2大会連続の金を取った谷本と上野も、4年後はもうベテランの域だ。

野球は次回から五輪種目から外れるし(もっとも、今回も「金」はないと私は見ている)、
サッカーなんか勝ち点1を取ればいい程度で「顔」には荷が重過ぎる。
個人総合で4位に終わった体操の富田も、おそらく次はなさそう。

唯一、2大会連続2冠の偉業を達成した水泳の北島康介が次も出れば、
間違いなく世界に通用する「顔」であり、リーダーであり、エースであるのだが、
4年後、29歳で迎える夏は、競泳という競技の性質上、ちと辛いものがある。
あの怪物、イアン・ソープですら、25歳にならないうちに引退しているしね。

あとは、今大会もメダルは堅いと見られている女子レスリングの4選手の出来次第だが、
もし、万が一、全員が金を逃せば、ロンドン五輪は金メダリスト不在の選手団になりそう。


個人的には、夜の放送枠で、
日本人が出場した競技の再放送にはもう飽き飽きしているので、
日本人が敗退した様々な競技の注目される試合を放送してほしい。

あ、あと、期待されていたにもかかわらずメダルを取れなかった選手なんか、
スタジオに呼ばなくてもよいと思う。

「敗者は弁せず」、「恥の上塗り」とかって言葉を噛み締めたほうがいいね。
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by Worthy42 | 2008-08-14 20:05 | ひとときの残滓(スポーツ)

No Turning Back

学生時代以来の国内の「旅」。

旨味溢れるバーガーを喰らい、日本最西端から99の島を望み、
灼熱の高台で無粋を痛感しながら願掛け。

さ、休暇は終いです。

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by Worthy42 | 2008-08-14 18:10 | 情熱と怠惰の断片(日記的)

Summer and Summer

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雲が近い。空が広い。空気が美味い。視界が開けている。

それだけで幸せになれるのだと、夏の微風を受けて。
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by Worthy42 | 2008-08-11 21:42 | 情熱と怠惰の断片(日記的)

オリンピック雑記(1)

開会して早3日。

ここまでで印象に残っているのは、2人。
キーワードをあえてつけるとすれば、「メンタルタフネス」。

準決勝を不可解な「誤審(といっても差し支えないと思う)」で落としてしまった谷亮子の
3位決定戦直前の表情をご覧になった方はいるだろうか。

死人のように顔面蒼白だった。

とても今から戦いに挑むとは思えないような表情を浮かべていたのだが、
3位決定戦は今大会でもっともすばらしい柔道で一本勝ち。

(力は衰えても)大本命として全国民からの「金1号」という期待を一身に背負いながら、
膠着した試合の残り30秒で自分にだけ指導を与えられるという悪裁きで
4大会連続金メダルという偉業を断ち切られる、五輪で16年ぶりのまさかの敗退。

もはや無気力に陥ってもおかしくない状況で
意義を見出せない3位決定戦に邁進し、
完全な勝利を収める困難さは筆舌に尽くしがたい。

畳の上に立てば自然と「闘争本能」が掻き立てられるのだろうが、
それでも心に深手を負った中でのあの完勝には心を打たれた。

4年もの間、人生のすべてを賭けて自らに厳しく課していた目標の水準を
不本意にも下げなければならない屈辱的な状況に直面したとき、
人はあれほど淡々とベストを尽くせるのだろうか、と思わず自問自答してしまった。


そして、いわずと知れた北島康介。
4年に一度のオリンピックで2大会連続の金メダル。それも世界新で。
競泳競技で2大会連続金メダルは76年ぶりの快挙。
圧巻だった。凄みがあった。見ていて思わず興奮してしまった。

ライバルと目されたハンセンが調子を落としており、
直前の国内選考会でも好調で本命視されていたなかで、
「世界新で金メダルを獲る」宣言を繰り返し、自らを一層追い詰めた果ての栄光。

晒され続けたプレッシャーの処し方にはもはや畏敬の念を抱かずにはいられない。


明暗はある意味、くっきり分かれた形ながら
谷も北島も、最後は抜群のメンタルタフネスを見せ付けた。

当初の目標が潰えても、逃げ道のない状況に追い込まれても(追い込んでも)、
平常心で戦いに望み結果を残せるメンタルの強さに感嘆した開幕直後の3日間だった。
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by Worthy42 | 2008-08-11 21:38 | ひとときの残滓(スポーツ)

オリンピック・プレビュー(後)

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プレビューを書き終える前に大会はすでに始まってしまい、
今回のオリンピックの開幕は移動中の駅の構内にて。

それにしても、長すぎたよね。
生中継を最後まで見ていたけれど、へとへとになりました。


さて、オリンピックの醍醐味のひとつは
あらゆる種目の世界最高峰の戦いを目撃できるということ。

個人的に注目しているのは、
絶対王者の君臨する種目と強力なライバル関係にある種目。

前者でいえば、ぱっと思い出せるところで、
女子棒高跳びのイシンバエワ、男子水泳のフェルプス、女子サッカーのドイツ、
柔道の谷亮子、鈴木桂治、女子レスリングの吉田、伊調馨。

後者は、男子100mのゲイ-ボルト-パウエル
水泳平泳ぎの北島-ハンセン、
女子マラソンの野口-ラドクリフ-ヌデレバ、
男子野球の日本-キューバ+韓国
女子ソフトボールの日本-アメリカ、
女子シンクロの日本-ロシア+中国+スペイン、
そして、男子テニスのナダル-フェデラー。

特に注目しているのが、
4年半君臨してきた世界ランク1位の座から陥落したフェデラーと
ウィンブルドンでテニス史に残る5時間の熱戦でフェデラーを下した現ランク1位のナダル。

オリンピック史上、世界ランク1位の金メダルは皆無という
驚くべきジンクスを打ち破る戦いを(あるいはそのジンクスを守る戦いを)、
この2人が見せてほしいと心から思う。


今日は、早くも柔ちゃんの登場です。
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by Worthy42 | 2008-08-09 09:52 | ひとときの残滓(スポーツ)